水素の新たなる可能性は環境汚染対策!呑川プロジェクトからの考察

水素の健康分野への研究は、企業も大学も多く行っており、様々な研究結果が発表されています。いつまでも若く健康的でエネルギッシュな生活を送るためにも、水素を活用したライフスタイルにすると徐々にそのようになっていきます。

健康分野だけでなく、エネルギー分野においても水素の可能性は高く、未来型エネルギーとして実用化に向け、様々な実験が行われています。

今回は水素の健康分野でもエネルギー分野でもなく、環境分野に関する内容です。

水素とバクテリアを使い、川を綺麗にしていくという活動レポートになります。環境改善として白羽の矢が立ったのは、東京都大田区の呑川です。

呑川は、東京都内の河川の中でも、かなり汚染された川で、大雨時には茶色くなるくらい汚れています。

2018年9月17日に早稲田大学で行われた「地球感謝祭2018」にて、展示発表がありましたので、それを踏まえてお届けします。

呑川の浄化!大田区が行っている現在の活動は?!

呑川の現状:酷い水質汚染

呑川を綺麗にするために、行政も様々な取り組みを行っており、一部では成果も出ているようです。

まずは、呑川について、ご存じない方もいますので、基本的な情報から知っていきましょう。

呑川とは?歴史や現在の状況まで。放置すると危険

呑川とは、大田区の中央部を流れている二級河川で、登っていくと、目黒区、世田谷区までいきます。かつての呑川は、周辺の地域から湧き出た水を集めて流していたのですが、東京都の都市計画により、下水道幹線として利用されていることから、一部では暗渠(あんきょ:蓋をして地下水路にすること)されています。

この都市計画は、昭和36年頃のことで、今から50年以上前のことです。

川が汚くなった状況も理由があり、街が発展することによりコンクリートで固められ、土に吸収されていた雨水も呑川に流れる様になり、さらには家庭用排水も増加しました。

あまりの汚さから蓋をするようになり、蓋をした土地は有効活用できるということから、世田谷区内や目黒区内には呑川は隠れており、あまり姿を見せません。

大田区では、暗渠化していないことから、街路樹の落葉や不法投棄からさらに汚染がすすみ、夏には、河川の白濁化やスカム(川底に堆積した汚染物質が水面上に浮上したもの)が見られ、衛生的にも環境的にも良くない状態です。

有機物の分解によって硫化水素やメタンガスが発生しているため、健康を害する可能性も十分あります。

河川浄化!呑川に対する大田区の取り組みと現状

呑川の河川浄化プロジェクトは、大田区のホームページでも確認できます。

◯参考リンク:大田区、呑川の取り組み

主な取り組みとして以下を行っています。

  • 河床しゅんせつ工事
  • 高濃度酸素水による水質浄化実験
  • スカム発生抑制装置(屋形船型浄化装置)
  • 河川浮遊物等回収作業
  • 呑川河床清掃
  • ユスリカ捕虫器の設置

川底に堆積物がたまらないような工事や水質を浄化させていくプロジェクト。そして、見た目も悪い浮遊汚物や不法投棄物の除去、衛生的にも悪い害虫の駆除です。

これらの取り組みから、一定の成果(魚が住めるようになったことや鳥類が現れるようになったなど)はあげているようです。しかし、河川全体を工事するとなると、かなり気の遠くなる作業ですし、ある程度の改善は見られるものの、まだまだ時間がかかりそうです。

高濃度酸素水の実験はそれほど効果になっていない?!

これまで、呑川を浄化するために多くの施策を行っています。

呑川浄化の取り組みのひとつとして行っている高濃度酸素水による浄化活動は、それほど効果が上がっていないという話もあります。

さらにコストもかかるようで、新たなる技術を活用して、水質浄化に向けたプロジェクトが動き始めました。

それが水素とバクテリアを活用した水質浄化プロジェクトなのです。

水素とバクテリア(NB菌)が大活躍!水質浄化プロジェクト

水素とNB菌による水質浄化プロジェクト

呑川の河床に堆積している膨大な汚濁物質を分解除去する必要があります。ナチュラルバクテリア菌(NB菌)を活用することで、有機物を強力分解することができます。

さらに、NB菌の有機物分解力を最大限に引き出すために、水素を活用します。水素は、水中酸素溶存量と微生物のミトコンドリア活性を高める特性があります。ただし、かなりの量を使用する必要があります。

水素といってもガスではなく、イオン化したものを活用し、pH8~9のアルカリ性に傾かせるために、極めて高い水素イオン指数の高濃度電子水(pH13)を注水。

これまで水質浄化に関する活動としては、NB菌とナノマイズ装置を活用した方法が一定の成果を上げています。高度に堆積した汚濁物質を浄化し、アオコによる悪臭も抑制されたレポートもあります。

高濃度電子水を活用することで、水質浄化をさらに加速させるのです。

NB菌(ナチュラルバクテリア菌)の菌微生物群の詳細

水質浄化に特化したバクテリア群

ここで、NB菌(ナチュラルバクテリア菌)の詳細についてご紹介します。これらは、立山連峰から採取したバクテリア菌を選択分離し、培養・組成に成功したものだそうです。

好気性微生物群:55%、嫌気性微生物群:45%
※好気性微生物とは……有機物を活用して生育・増殖する微生物。生存のために酸素が必要。
※嫌気性微生物とは……酸素を必要とせず生育・増殖できる微生物。

この割合で、主要菌種は以下で構成されています。

  • セルロース分解菌・セルロース放線菌・セルロース糸状菌
  • 窒素固定菌
  • 芳香族化合物分解菌
  • キチン分解菌
  • マンガン還元菌・マンガン酸化菌
  • アンモニア酸化菌(亜硝酸菌)・硫酸還元菌・硫黄細菌
  • 硝酸菌・硝化生成菌・メタン酸化菌
  • セルロース放線菌・セルロース糸状菌
  • リグニン分解菌
  • 鉄酸化菌・鉄還元菌
  • 他、合計120種以上

菌ごとに働きは異なり、汚染された水質の状態によって、目的にあった微生物群を合成できます。

NB菌体群は、早いスピードで汚染された水質を安全な自然体に変換することができます。

水質浄化を実際に行うには様々な障害も?!

実際に水質浄化を実行するためにはハードルが高いようです。実際に水を採取し、実験を行うためには様々な許可を取る必要があるそうです。

呑川の水質浄化実験を行うために、署名活動を行っているようです。

詳しいお問い合わせは、【呑川を清流にする会】までお問い合わせください。

呑川を清流にする会事務局(担当:風間様)
tkazama1969@gmail.com
(@を半角に置き換えてください。)

呑川意外にも水質浄化プロジェクトが発足?!

地球環境改善プロジェクト

今回は、呑川に関しての水質浄化プロジェクトの紹介ですが、それ以外にも日本の河川において、環境改善プロジェクトが進行しているそうです。

携わっている方に、ちらっと聞いただけですが静岡県にもすごい色の河川があるそうで、水質の基準はクリアしているものの、色があまりに異質なため、周辺住民から声が上がっているそうです。

こちらの方も将来的にご紹介できると思いますので、楽しみにしていてください。

まとめ

水素と聞くと、健康分野についてイメージが強いです。しかし、環境改善に関しても研究がなされており、新たな可能性として期待できます。

今回の水質改善の実験は、汚濁物質を分解するNB菌(ナチュラルバクテリア菌)を活用した内容で、バクテリアの活動を手助けするために水素が活用されています。

NB菌+水素の様に、水素単体ではなく併用することで、効果がさらに高まるという可能性も理解できました。

住環境を良くしていくことも健康に繋がります。自身の健康だけでなく、周辺環境への関心も高めていく必要がありますね。

水素の可能性はまだまだたくさんありそうです。今後も様々な活動に焦点をあてて、紹介していきます。

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