2019年も1月が間もなく終わります。早いものですね。いつもこの時期にある健康博覧会に今年も足を運んできました。去年、一昨年より比べ、水素関連のブースは縮小化しているような感じがしましたが、水素吸入ジャンルにおける海外勢力は、強くなっている気がしました。
そのほか、水素の新しい活用方法や毎年常連の会社など、水素の新興企業より、長年活動している実績のある会社が頑張っている気がします。
本記事では、健康博覧会で見た水素系の会社と新商品や新サービスに関するレポートをお届けします。
健康博覧会はその1年の健康業界を占うビジネストレードショーです。水素ジャンルを含め、どのような一年になるのでしょうか。
海外発の水素吸入器は拡大!国産は有名メーカーが残り続ける
2018年に爆発的に増えた水素吸入ジャンルは、今年も変わらず数々のメーカーが出展していました。ただ、昨年と違うのは、海外メーカーが増えていたように感じます。水素吸入は、国内では健康機器に留まりますが、海外では医療機器として認定されている吸入器もあります。
以前、取材もした「アスクレピオス医学」の水素吸入器は入口入ってすぐのブースに大々的に出店されており、巨大なスクリーンも活用したイメージ戦略。とてもお金をかけているなぁと感じました。
国内メーカーは、スイソニア、KENCOS、水の妖精αエックスが力強くプロモーションをしており、しっかりとした棲み分けがされてきているように感じました。ダブル水素ボトルを開発した、日省エンジニアリングも新しいタイプの水素吸入器も発表しており、ジェット噴射するため、自然呼吸で水素を吸入しやすくなるそうです。
私が考える水素吸入器の魅力は、濃度の高さより、どれだけ生活に溶け込ませられるかです。水素吸入器を購入されたユーザーから聞くのが、最初は使っていたけれど、だんだん使わなくなってしまったという内容です。
確かに、水素吸入は救急医療分野でも活躍中で、その話が独り歩きし、健康に良さそうというのが伝わっています。医療分野では、十数時間という長い時間にわたり水素を吸い続けます。1時間~2時間程度では足りません。
水素単体か、酸素と水素の混合か、高濃度か低濃度か。色々な論争があります。しかし、重要なことはユーザーが実際に体感し、悩みを解決できるかです。
ユーザーのことを第一に考えたスタンスが取れれば、長く愛される商品に育ていくでしょう。
水素サプリは例年通り!?新発売のサプリや機能性を高めたアイテムが増える
水素サプリは、メーカーやパブリッシャーなど、多種多様な出展がありました。新商品の発表もあり、風化貝を長年研究してきた株式会社源齋より、風化貝を加工した水素吸蔵カルシウムを主原料としたサプリメントや以前水素マガジンでも取り上げた、元サッカー日本代表の高原直泰氏プロデュースの沖縄素材を使用した3種のサプリメントを発見できました。
原材料メーカーも研究報告をしており、サプリメントの下支えをしているなと感じます。
水素サプリの原料として名高いマイクロクラスターを取り扱っていたユニライフ社の新たな原料、ユニクラスターの魅力も聞くことができました。原材料メーカーがサプライヤーとしてだけではなく、メーカーポジションとして展開していく企業も今後増えていきそうです。
しかし、優れたものや機能性のサプリはたくさん誕生しています。しかし、良いものが売れるかといったら難しく、どれだけ認知させていくかが重要です。そのため、タレントをはじめ有名人を活用したプロモーションを行います。そのため、サッカー界のレジェンドと言われる高原直泰氏が手がけるラインナップ「タカハラパワースイソ」、「スイソシークヮーサー」、「ちゅらうみすいそ」は、かなり期待大です。
浸透させていくには、努力が必要です。今の時代、どれだけ商品に愛着を持たせられるか、そこが鍵になっていきます。
水素灸ブースで発見した新たな活用方法は活路あり
水素の新しい活用方法として、惹かれたブースは水素灸です。治療院向けの提案ブースですが、体験できたので書いていきます。
パソコンに向かう仕事がメインになるため、腕はいつでもパンパンです。
そのため、ガチガチに固まっている右腕に水素灸をしてもらいました。通常のお灸と違い、もぐさは使わず、半透膜が貼られたケースにマグネシウムパウダーを入れ、水に反応させます。反応熱による温灸と発生した水素がダイレクトに幹部に働き、筋肉をほぐすというコンセプトです。
水素灸をあてる時間は、10分です。熱くなった水素灸は6分程度をピークに温度が落ち着いてくるとのこと。洋服の上からやっても暖かく感じるため、寒いこの時期には幸せな時間です。地肌の場合は、かなり熱く感じるかもしれません。
10分後、かなりスッキリした感じが得られて、固くなっていた腕もほぐれてきたため、温熱効果と水素が筋肉をほぐしてくれたと考えられます。
この原理を利用して、カプセル状の水素サプリから中身(パウダー)を取り出し、化粧水と混ぜて、セルフマッサージすると、似たような効果が得られるかもしれないと感じました。
ただ、使用する水素サプリには注意してくださいね。
様々な食品に水素を盛り込む努力も!水素プロテインは魅力大
水素の新たな利用の仕方を提案している企業もありました。昨年も水素のお菓子を作ろうと試食を振る舞っていた会社で、今年もやっていました。試食した水素ラムネは、かなりシュワシュワ感が増しており、印象に残る味わいです。炭酸がお腹に溜まることもあってか、ダイエット食としてはかなり魅力なアイテムかもしれません。
その企業が今回開発したのは、水素プロテインです。トレーニングやスポーツをしている方以外でも、健康ニーズの高まりから、プロテインを愛用している方も増えてきたように感じます。筋肉だけでなく、身体を構成するのはタンパク質なので、健康維持にも役立ちますね。
様々なメーカーが出しているプロテインは、基本的に飲みやすいように甘い味をつけています。バニラやチョコレート(カカオ)などよく見ますね。今回の水素プロテインは、単体では甘くなく、豆乳を飲んでいるような感覚になります。ソイプロテインとホエイプロテインのダブル配合で、必要なアミノ酸を網羅し、無駄なものを排除し、カラダ作りに必要なもののみを入れたそうです。
原材料表示を見ていると、アミノ酸やビタミンは配合されていますが、基本的に必要なものばかり。ちなみに、甘い味や味変したい方は、別パックのフレーバーを使用することで、好みの味に変えられるそうです。とはいえ、水以外の味がついた液体でプロテインパウダーを溶かしたい方は、逆に味が抑えられた方が使いやすいかもしれませんね。
【水素水】炭酸と水素をミックスした缶飲料で再認識!
水素水の分野は、基本的に水素水サーバーの分野が残り続けています。水素水はないのかなと、探していたら、海外メーカーが面白いコンセプトの水素水を開発していました。
その名も、炭酸水素水です。
炭酸水の市場は、年々伸びており、ミネラルウォーターと炭酸水とうまく住み分けられているように感じます。甘い炭酸ジュースが好きな人は、健康を気づかうようになり、炭酸水を選ぶと考えられます。
ちょっと炭酸が強いため、グビグビ飲むわけにはいきませんが、夏時期には単純にほしいと思いました。
さて、気になる溶存水素は……というと、やはりボトリングされた水素水は、開封と同時に下がる一方です。ブースでは酸化還元電位を計測していましたが、最初は-380 mVとかなり高い水素が入っていたと考えられます。しかし、またたく間に酸化還元電位が急降下していったので、炭酸と一緒に抜けていっていると感じます。
上記写真は、開けてすぐに計った値で、みるみるうちに下の写真のように値は変動しました。ブースから離れる頃には(3分程度)、-220mV程度まで上がっていたため、すぐに抜けてしまうことを再認識しました。
炭酸飲料にするというコンセプトは面白いため、ちゃんと水素が発生するならばいいですね。また、350mlの缶なので、190mlにするなど容器の工夫も一考の余地ありです。
水素風呂マルーンの会社が届ける新たなガジェット
水素の新しい活用として、もうひとつ気になったのは、株式会社フラックスが提案する水素水の活用方法です。オーラルケア商品で、水素水に浸した歯ブラシでオーラルケアをすることで、様々な歯に関する病気の予防に繋がるそうです。
フラックスは、マルーンやスパーレといった、水素風呂のガジェットやボタン一つで水素水を作るボトルなど、生活の質を向上させるアイテムを生み出しています。
水素水を直接飲むのではなく、間接的に使用する。そういった使い方も増えてきそうですね。
水素とは関連がありませんが、塩を使った次亜塩素酸スプレーを作るガジェットも魅力的に感じました。
単純に体内に取り込むだけでなく、水素の活用方法を見い出せば未来は明るそうです。
まとめ
健康博覧会2019に参加し、水素業界は一時に比べ縮小気味です。しかし、イノベーションを果たし、活路を見出す動きもあり、好ましい状況でもあります。未来に生きる会社は残り、過去に縛られた会社は苦しくなっていくと思います。
水素は健康利用はもちろん、環境やエネルギーに関しても面白さはあります。健康分野は真実のみが残り、環境やエネルギー分野はイノベーションが鍵になります。
2019年は変化の年になると思います。大規模な変化ではなく、徐々に移行していく形になりそうですが、水素の未来は期待できそうです。
あっと驚かすアイテムがきっと誕生するでしょう。