水素ガス論争!電気分解と過加熱方式、水素の発生方式の違いと考察

水素吸入に関することを調べているとガスの発生方式について、電気分解と過加熱方式(過熱蒸気還元法)があるということがわかります。

(厳密には、化学反応方式でガスを発生させる商品もありますが、水素ガス以外にも何かしらの物質が含まれている可能性が否めないため、安全性を考慮し、ここでは除外します。)

ある人は、「過加熱方式の方が健康」に良いと主張すれば、「どちらも変わらない!」という人もいます。

吸入する水素の濃度が同じであれば、基本的に変わらないような気もしますが、果たして発生する水素自体は同じものなのでしょうか?

優れていたとしても、吸入するための機械自体の費用はどれほど違いがあるのかも、気になりますね。

ちなみに、電気分解方式の水素吸入機はピンキリで、安価なもの(数万円)も高価なもの(100万円弱)もあり千差万別です。逆に過加熱方式の水素吸入器はほとんどありません。

奥が深い水素ガスと吸入器の世界ですが、この発生方式の論争に一石を投じてみようと思います。

日本では一種類のみ?過熱蒸気還元法のスイソニアシリーズ

冒頭で、過加熱方式=過熱蒸気還元法の水素吸入器はほとんどないことを伝えさせていただきました。

実際に調べてみると、ほとんどの水素吸入器は電気分解方式で過加熱方式を探すとあるブランドにたどり着きます。

それは、スイソニアシリーズ(Suisonia)です。

スイソニアの水素ガス吸入体験は過去のレポートでもご覧いただけますので、参考までにどうぞ。(https://suiso-magazine.com/suisonia-taiken/)

2017年に執筆した記事ですので最新機種ではありませんが、現在出ているモデルは、軽量化と低価格モデルもあり、選べるようになっています。

スイソニアが発生しているのは活性状態の水素

スイソニアシリーズを生み出したSuisonia株式会社は、10年以上前から過加熱方式の水素ガス吸入を研究しているメーカーで、医療現場と共に臨床試験を行っており、数多くのエビデンスを取得しています。

水素吸入サロン等では、スイソニアを導入している企業もあり、サロンで吸入したことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

さて、このスイソニアシリーズで吸入することができる過加熱方式の水素は、書籍等によっては「活性状態の水素(Actiive Formed Hydrogen:AFH)」と表現されているのも見受けられます。

これは、水素が活性状態で存在し、蒸気とともに吸入します。

ちなみに、化学式ではH(H20)mと表記され、水分子に活性水素が囲まれているような状態とのことです。

スイソニアの誕生秘話が書いてある書籍『新型コロナの後遺症は「活性状態の水素」で改善するのか(谷垣吉彦著)』で見ることができ、水素濃度ではなく、還元力の高さに注目して研究開発が進みました。

また、このAFHは、ミトコンドリア内のエネルギー産生に関しても言及しています。これは分子状水素(水素ガス)にはないもので、実際にそれが本当であれば、電気分解方式と比べて優れているもののひとつと言えるでしょう。

過加熱方式の水素吸入器は高価なハイエンドモデル

このスイソニアシリーズがネックとなり得るのは、機器が高価であることです。

電気分解方式が100万円以内で購入でいるとしたら、倍以上するケースもあります。

スイソニアの公式サイトでは、オープン価格としていますが、代理店では、180~120万円程度としています。これは、モデルによって異なりますが、おそらく個人用は120万円程度、業務用が180万円程度、そしてさらに上位モデルも存在していると推測できます。

多種多様!選ぶ基準が大事な電気分解方式

水素ガス吸入器の多くは、電気分解方式の水素吸入器です。

純水を酸素と水素の2:1の気体に分け、酸素はオゾンにならないように処理をし、純粋な水素のみのガスを発生させ吸う。

中には、酸素と混ぜて低濃度の水素を吸入するタイプのものもあれば、99.99%の水素のみを吸うタイプもあります。また、発生した酸素を有効活用しようと、高濃度酸素を吸う機械もあると、水素吸入器によって特徴が様々です。

電気分解方式の水素吸入器にとって、重要なのが濃度と水素発生量です。

短時間で沢山の水素を接種したい場合は、家庭用の機器でも、純粋な水素と毎分100mlを超える水素量は欲しいところ。業務用タイプは、高価な上、サイズもとてつもなく大きく、ランニングコストやメンテナンス費用も高くつくため、一個人が導入するというのは非現実的です。

毎日の健康維持や病気のアフターケアなどに十分活用できる水素吸入器は存在しますので、そういったものを選ばれると良いと思います。

また、家庭用の吸入器は水素発生量が業務用に比べ少ないため、吸入する時間も増やし、トータルの摂取量を合わせると良いため、電極の耐久時間が長いものを選ぶとランニングコストは抑えられます。

厳密に計算する必要はありますが、1日3~4時間程度の吸入で2年程度持つように設計されているのなら十分だと思います。1年で電極がだめになり、交換が必要になるものはもったいないかも知れません。

電気分解方式が生み出す水素ガスはどれも同じです。

そのため、自分の生活に溶け込ませやすい機器を選択すると良いでしょう。

以前、水素ガス吸入器ランキングなるものを作成しましたが、情報が古いため、2024年度版を新たに作成しようと情報収集中です。

安価で使いやすい水素吸入器を手に入れたいとお考えであれば、とても役立つ資料となると願っております。

なお、過加熱方式で語られている水素と基本的な作用は同じです。活性酸素を除去し、美容と健康にプラスになるのが水素ガスですが、分子状水素の場合、接種した水素は身体の中には留まりません。使われなかった水素は体外へ排出されてしまいます。

健康にお金をより一層かけられる方は、水素サプリメントと併用して水素ガスを吸入することをおすすめします。

水素ガス論争の考察。結局良いのはどっち?

過加熱方式(スイソニア)の情報は限定的であるため、今後とも情報を追い続けていこうと考えます。

現時点でどちらが良いかというと、導入しやすい数十万円程度の価格帯の電気分解方式が良いと思っております。

確かに、活性水素は分子状水素と異なる作用を働く可能性はあります。ただ語られている多くの作用は、通常の水素ガスでも起こり得ることです。

そして過加熱方式と電気分解方式の水素吸入器の違いを調べる臨床実験は行われていないと思われるため、優劣をつけにくい点。そして、ミトコンドリアへの作用とエネルギー産生に関するエビデンスが欲しい点です。

ミトコンドリアでエネルギーが産生される際には、電子の受け渡しが必ず行われます。これを調べる実験でNAD試験が存在します。発生した活性水素ガスに対し、電子がどれくらい失われたかという実験があれば、還元力についても説明がつきます。

これらが明らかになれば優劣がつけられるようになるでしょう。

もう一つは、価格帯です。

電気分解方式に比べると3倍~4倍程度(電気分解方式のミドルエンドの機器と比較)の価格で、これは気軽に出すにはハードルが高いものです。

そして、メーカーが限定的というのも競争が生まれにくいため、デメリットに働くケースもあります。

上記のことから、どちらが優れているかというのは難しいと判断せざるを得ません。

個人的には、ある程度のスペックが担保され、導入しやすく、生活に溶け込ませやすい水素吸入器がおすすめです。

なれなら、使用開始までにセッティングなど、時間がかかるものであれば、途中で使わなくなってしまうという別の問題が発生します。

使う家庭に愛される水素吸入器が望ましいと断言できます。

まとめ

今回、水素ガスの生成方式について考察していきました。

水素について改めて情報を得て、執筆を行う際に、水素ガス吸入器を語る上で、発生方式の違いも理解しておく必要があるなと思った次第です。

しかしながら偏った意見が多く、明確な違いと同じ作用を分けて見るのは難しく、過加熱方式の方が優れているように感じました。

安全性に優れ、安心して使い続けられる商品であれば、それにこしたことはありません。

市場に出回っているものの多くは、電気分解方式で、実際に手にしやすいのも電気分解方式です。

まずは、生活に溶け込ませて、水素のある生活をスタートさせるのが一番先ではないでしょうか。

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