2017年3月17日のニュースで株式会社スイソサムが輸入する水素水サーバーの発火事故に伴うリコール問題について、消費者庁より発表がありました。電子機器や電子製品の構造不良によるリコール問題は、水素商品以外にも起きているため、製造の段階で注意して欲しいとメーカーには願います。
今回のリコール問題に関して、ニュースのまとめとそこから考えられる問題点に関して考察していきます。
理由はなに?!水素サーバーの制御盤の不具合から起こった事故
水素水サーバーのリコール問題に関しての発表と発火の原因に関しては、以下のようにまとめられています。
当該事故の原因は、現在、調査中ですが、当該製品の制御基板の不具合により、基板上の部品に過電流が流れて過熱し、端子間でトラッキング現象が生じて出火に至ったものと考えられます。
こちらは、消費者庁が水素サーバーを評価して発火事故が起きたのではなく、消費者からの報告により判明したことです。1件の発火事故があったことから、それ以外の商品も可能性があるとして、株式会社スイソサムが無償交換の対応をしてくれるみたいです。
ちなみに、株式会社スイソサムの公式発表は以下のとおりです。
水素水サーバーに関するお詫びとお願い
日頃より弊社製品をご愛用いただき、誠にありがとうございます。
弊社が販売した「水素水サーバー」の一部の製品におきまして、設計不良により製品の部品が発熱し、発煙・発火に至る可能性があることが判明いたしました。つきましては、対象製品をお使いのお客様には、無償で弊社指定の製品と交換させていただきます。対象機種をご確認のうえ、販売・レンタル店または下記問い合わせ先までご連絡下さいますようお願いいたします。お客様には大変ご心配とご迷惑をおかけしますことを、心よりお詫び申し上げます。
何卒ご理解とご協力を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。
商品番号や問い合わせをまとめましたので、ご確認ください。
写真引用:株式会社スイソサム 公式
- 商品名:水素水サーバー
- 型番:WP-1000S
- 販売期間:2012年7月~2016年3月
- 対象台数:285台
●問合せ先
株式会社スイソサム
電話番号:0952-20-0155
受付時間:10時~17時(土・日・祝日を除く)
以上の発表を見てみると、リコールがあったのは製造番号ではなく型番で、水素水サーバー「WP-1000S」すべてが対象になっていそうです。もし、お使いの水素水サーバーが該当商品でしたら早急に問い合わせください。
水素水サーバーの発火事故は、設計上の問題と発表あったけれど……
今回起こった、水素水サーバーの発火事故において、公式発表があったのは、設計上の問題とありましたが、販売期間が2012年7月からとなっているのを見ると、経年劣化においても発火事故や故障が起こるのではないかと予測されます。今回、発火事故があった水素サーバーに関して、どの時期に製造されたものという情報は出てきていないため、実際のところはわかりませんが、長く使っていると故障や事故が起こりやすくなる可能性もあるため、原因の究明に関して早く知りたく思います。
今回の事故で考えなくてはいけないのは、水素の性質と発火という問題を掛け合わせると、爆発事故に繋がってしまうんじゃないかと不安が残ります。今回の水素水サーバーのリコール問題からすると、水素爆発が起こるようなものではありません。しかし、水素吸入器など、気体を発生させている場合、濃度によっては爆発事故に繋がる可能性もあるということを考えなくてはいけません。
水素吸入器の安全設計は何よりも大事
水素吸入器の場合、水素を発生させる方法として、大きく分けると2つあります。熱処理と電気分解を行う方法です。どちらの方法でも、電気を使っていることに対しては変わりなく、それらの機構が何かしらのトラブルが起きたとしたら、怖いです。
特に、水素吸入においては、厚生労働省からも先進医療Bとしても認定されるくらい、必要とされる療法です。メーカーとしては、しっかりとした安全設計を行い、安易なコストダウンを図るのではなく、安全性に留意したものを開発してほしいです。
以前、取材させていただいた水素吸入器「ハイドロパワー」は、軍用技術を応用したもので低電力でも動くことと、機械を守るケースの安全設計もしっかりしており、たとえ内部で爆発したとしても、大事故につながらないようにしているとか。メーカーとしても、そういった情報を発信しても消費者としては、関心が及ばばい範囲かもしれませんが、消費者自体も知識をつけて、自分で取捨選択できるようにしていく必要がありますね。
まとめ……水素サーバーや水素吸入器など電気で動くものほど安全第一
2017年3月17日に発表があった、水素水サーバーの発火事故に伴うリコールのニュースとそこから考えられる水素電気機器の潜在的危険性に関して考察しました。
電気を使うアイテムとして、水素水サーバーや水素吸入器、水素バスなどかなり多岐にわかって機械制御している商品が生み出されています。手軽に簡単に水素を摂取するという設計のもと作られているため、便利なものが多いです。しかし、改良に改良を重ね、コストダウンを図るのは消費者にとって嬉しいことですが、安全に関する設計も通常以上に留意していただけると安心できます。
消費者も単純に良さそうだから、と言うのではなく自分たちでも何が良くて、何が悪いのかを取捨選択する必要がありますね。