水素水など、水素にまつわる商品を調べてみると種類はたくさんでてきます。消費者からすると、どれを選んだら良いかわからない。そして、どれも良さそうに見えてきます。
では、本当に良いアイテムなのでしょうか。
水素は、人体に対して害はなく、安全と言われています。確かに「水素」自体には安全であると考えられています。しかし、水素水の作られ方によっては、専門家が見ると「その水素の発生方法、危険じゃない?!」という意見を述べます。しっかりとした知識を学べば、変なものを選ぶことはないため、ちゃんと知ってください。
今回は、水素水を選ぶなら、何を基準に選べばよいかまとめました。
ちなみに水素マガジンとしては、水素の量で選ぶのではなく、安全性を第一に考えます。水素の発生方法によっては、人体に何かしらの影響があるのではないかと考えられているため、安全設計されていて、その上で水素の量がしっかりと出ていれば良いのです。
【水素水の選び方】金属反応で発生させた方法はどう変質してるかわからない
水素水は、大きく分けると4つに分類されます。
- 【天然水】もともと水素が含まれている水素水
- 【電気分解方式】電極の素材によって左右される
- 【バブリング方式】水素ガスを注入し溶け込ます
- 【反応式】安全性に疑問が残る。できれば避けたい方法
その他、バブリング方式の中には、ナノバブル法。超解離水は電気分解方式の延長。天然水も、ルルドやフンザ、トラコテが有名ですが、他にも水素が含まれている水と言うのは、九州の方に多数あります。
水素水の歴史を紐解いていくと、フンザやルルドの水を使用して生活している人は、平均寿命が高いことや健康でいる人が多いことに着目し、天然水素水を再現しようという想いから始まっています。つまり、長寿の水と言われているものが現地に行かずもっと身近になったら……。と言うような感じでしょうか。作り方の背景を知れば、結果的に選び方も決まる。
ただし水素水という性質上、より多くの水素を取り込もうという点では限界があります。
【天然水】水源の性質で選ぶ!問題点は水素を数値化できない
ルルドの水やフンザの水など、天然水素水と言われているものは、身近なものとして使う選択肢としては良いです。しかし、この天然水素水と呼ばれているものは、水素濃度を測ろうとしても反応しません。これは、イオン化しているからとも言われており、真実は神のみぞ知るです。ちなみに、水素水はアルミパウチでなければダメと言う人がいます。確かに、抜けにくさという点ではアルミパウチの方が優れているのですが、もともと抜けないので、ペットボトルでも十分です。
【電気分解方式】電極がプラチナなら◎ 金属も長く使っていると…??
電気分解方式の場合、電極を水に入れて電気を通すことで、分解し水素を溶け込ませるというもの。小学校の理科の実験でもやったことのある方法ですね。大事になってくるのは、水と電極です。水は、基本的には精製水や純水で作られているのであれば良いのですが、水道水やミネラルウォーターでは、不純物やミネラルが必要以上に入っているため、水素以外の成分も入ってしまっている可能性もあります。
ちなみに、水素水サーバーで水道水を利用して水素水を作ろうという場合、一度フィルターにかけて不純物を取り除き、電気分解やバブリング方式で水素を充填させていくといった方法になります。
電気分解方式で作られた水素水は、抜けやすさと触媒として使った金属が何かしらの反応を起こしていないか気になりますね。
【バブリング方式】考え方によっては安全!どの水を使う?!
水に水素ガスを注入し、溶け込ませます。時間とともに水素は抜けていきますが、作る過程で水素以外の不純物が混ざりようないです。ベースとする水が良ければ、安全になりますね。逆に水道水に水素ガスを充填しても、良い水素水はできないということです。
【反応式】安全性に疑問?!できるなら避けたい
マグネシウムやシリカを始め、水と反応させることで水素が発生する金属が幾つかあります。その性質を利用して、水にそれら金属を入れ(もちろん金属片がバラバラにならないように)、水素を発生させて溶け込ませる方法です。
以前、記事にも取り上げたのですが、「水素源」という火のつくくらい水素濃度が高い水素水は、マグネシウムやトルマリンなど、様々な鉱石がパックの中に入り、それを水に入れると水素水ができるというもの。1週間繰り返し使い続けることができると書かれていますが、使えば使うほど、白く濁った水ができあがり、水素以外に何か溶け出しているように思えます。
つまり、水素だけ得たいところ、それ以外の安全なのか危険なのかわからない成分が溶け込んでしまっているのです。
濃度は1.6ppm以上は絶対ない!製造時にそれ以上でもあけた瞬間、水素が抜ける
水素水の商品を見つけた時に、水素濃度がいくらなのか明記されています。常温常圧で、水素の飽和濃度は1.6ppmと言われています。それ以上は水に溶け込むことはありません。もし製造時にそれ以上の濃度で作られていたとしても、あけたとたん水素が抜けてしまいます。
どんなに濃度が高くても自然の原理原則に反した濃度はあり得ないので、そのような情報を出しているメーカーのものは避けたほうが良いです。ちなみに多くの場合、水素飽和濃度(1.6ppm)と同等の値の水素水はありません。水素は徐々に抜けていく性質がありますし、保存状態によっても変わってきます。ひどい会社が作る水素水の中には、水素がほとんど入っていないものもあるので、気をつけてくださいね。
そうすると「水素水7.0」のようなものは嘘?!
水素水商品の中には、水素水7.0というような常温常圧ではあり得ない濃度の水素水を作り出すアイテムが存在します。そういった商品は、粉を水の中に入れて、一気に反応させてペットボトルの中の気圧も高めます。一時的には1.6ppm以上になっているのかもしれませんが、蓋をあけてみるとシュッと抜けてしまうため、結果的に飽和状態に戻ります。
手軽に濃度の高い水素水を飲むことはできますが、水素水7.0は水素化マグネシウムと言った金属と反応させています。その場合、水素だけでなく、金属も溶け出してしまう可能性もあるため、人体に対して安全かといったらそうとは限りません。
ちょっとでも知識をもって安全な水素水を入手してください。
水素水の体感はいかほど?!飲み続けないと効果なし
水素水の場合、水の中に水素が溶け出しているという性質上、体感するためには長期的に飲み続ける必要があります。半年飲んで、気がついたら元気になっていた。1年飲み続けて気がついたら……。など、長期的に取り続けないと効果なしだと思われます。水素が入っていたとして、飲んだ瞬間からその水素は使われていきます。
飲み続けるのが大変という考えより、普段口にする水を水素水に変えたら大丈夫。というくらいのスタンスでいると良いでしょう。長期的に取り続けるということを考えると、水素水の製法も考えて飲み続けたいところですね。理想は、天然水素水を毎日飲み続けること。
まとめ
水素水の選び方についてまとめました。一括りに水素水と言っても、天然水素水、電気分解方式、バブリング方式、反応方式と大きく分けて4つあります。水素の測定器や試薬では反応しない天然水素水は、様々なメディアで数値化した時に、水素が入っていないという報道が出て、「嘘!」というイメージを持っている人もいます。しかし、性質上簡単には測定できないため、まずそのことを知ってほしいです。
電気分解方式は、触媒にプラチナを使用していれば安心です。何回も繰り返して使うもの。だから、安定した金属が良いのです。安全性にこだわっているメーカーはプラチナを採用しています。ただし、高いですが。
バブリング方式は、気体の水素を水に溶け込ませ水素水を作るというもの。つまり、ベースとなる水が大事になるのです。極端な話、水道水でも水素を入れれば水素水になります。
水素水の中で、一番問題だと考えるのは、反応式で生成する方法です。確かに短時間で膨大な量の水素は発生します。しかし、水素が発生すると同時に、水素以外の成分が溶け込んでいるんではないかという説もあります。
一括りに水素水と言っても、実は多岐にわたっています。水素がカラダに良い!というイメージだけ先行し、中身までよく知らずに飛びついてしまう人が多いです。そういった人が少なくなり、安全で安心な水素水を手に入れるために、知識を増やしてくださいね。