サンゴカルシウムを使った水素サプリメントはとても多いですし、水素サプリメント以外でも、サンゴカルシウムを原材料として採用しているアイテムが徐々に増えているように感じます。
水素に関する情報を追っている方であれば、馴染み深い素材ではあるものの、あまり知らない方にとっては、よくわからないこともあるかもしれません。
サンゴ礁などを見て、珊瑚からカルシウムが採れるの?と疑問に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ちなみに、生きている珊瑚は、法律や条例により、採取してはいけません。サプリメントに使われるサンゴカルシウムは、サンゴ礁が化石化して、風化すると崩れ落ちます。
特別に採取許可を貰った領域から採取したものが、実際にサンゴカルシウムとして使える原材料となるのです。
水素サプリメントの原材料となるサンゴカルシウムは、サプリメントに活用できる処理を行うだけではなく、水素を吸蔵、もしくは吸着させる処理を施して完成させます。
その処理方法が原材料メーカーによって異なり、結果的に商品としての差が生まれるのです。
そのため、水素がたくさん出るものもあれば、なぜか全く出ないものもある。製造過程によっては、水素がイオン化してしまい、その状態でサンゴカルシウムに吸蔵されるため、気体(ガス)としての水素は出ず、気体を検出するための試薬・機器等で測定しようにも、確認できないため、本当に水素なんて出るの?!と疑問に思わせる報道や情報もあります。
さて、そんな不思議なサンゴカルシウムですが、水素業界にいると、どうしても水素発生量や持続時間に焦点が当たりがちです。
しかし、サンゴカルシウム自体のパワーはあまり語られません。
そこで今回は、サンゴカルシウムを主役として掘り下げていきます。
健康食品の原料「サンゴカルシウム」として使われる風化サンゴとは?!
水素サプリメントや水素関連商品に留まらず、サンゴカルシウムは、様々な健康食品に活用されています。
ミックスビタミンを標榜するサプリメントに含まれていたり、プロテインに採用されていたり(どちらも水素を発生する原材料でないと思われる)、目に飛び込む機会が増えてきました。
サンゴカルシウムの多くは、風化サンゴと呼ばれるものです。風化サンゴは、サンゴ礁が波の影響でバラバラに破壊されたできた粉砕物で、それらが、海底に堆積し、長い年月をかけて風化していったものの総称です。泥状になったものが、サンゴ泥で、砂状になったものはサンゴ砂と読み方は異なります。
風化サンゴは、もともとのサンゴ礁として存在したサンゴと主成分は変わらず、炭酸カルシウムです。水素を吸蔵させるような加工をしなくても、カルシウムが豊富な健康食品になり得る素材なのです。
なお、風化し、砂状・泥上になったサンゴは、勝手に採取していいのかというとそうではなく、沖縄県や環境庁によって指定された海域のみ、一定粒度以下、一定量に限り採取して良いことになっています(一定粒度以上のものを組み上げたら、元に戻す決まりもあります)。砂や泥とは言え、乱獲し、環境に悪影響を及ぼしてしまっては本末転倒です。
さて、なぜこの風化サンゴが注目を集めたのか、もう少し見ていきましょう。
多孔質構造のため不純物を吸着・除去!アルカリの性質も有する
サンゴカルシウムが一番優れていることは、多孔質構造であることです。多孔質とは、小さな孔をたくさん有している物質で、様々な成分を吸着するといった性質があります。
サンゴ礁がある海はきれいだと、そういったイメージをお持ちだと思います。きれいな海だからサンゴ礁が育つのではなく、サンゴ礁がきれいな海を作っていくのです。
珊瑚は、一定条件下であれば、生息できる生き物です。高濃度の塩分を有している海域、一定以上の温かさ、浅い海と条件が当てはまりそうなところは多いです。特に浅い海域は、陸地から近いところで、より人間の生活圏に近くなります。そういったところの海が綺麗になれば、環境の健康も取り戻せそうです。
不純物を吸着するといった性質は、風化サンゴにも受け継がれており、水素を吸着・吸蔵させるために、サンゴカルシウムが採用されているのは、そういった性質からです。もちろん、水素は不純物ではありませんけどね。匂いや空気中の汚れなどの粒子(不純物)を取り除く為に、応用が利きます。
また、風化サンゴを焼成することで、アルカリ化剤としての性質を持ちます。酸性に傾いたものをアルカリ性に近づけたいというのは様々なシーンで重宝します。例えば、浄水機能や土壌改良材として実用化されています。
このように役に立つ性質があるから、サンゴカルシウムは様々なシーンで活用されるのです。健康素材としても同様です。サンゴカルシウムの主成分やミネラル分について見ていきましょう。
カルシウムだけじゃない!人体に重要なミネラルが豊富な素材
サンゴカルシウムの主成分は、炭酸カルシウムと先ほど書きましたが、それだけではありません。マグネシウムも豊富に含まれています。さらに、通常のミネラル分とも異なり、イオン化しやすいという性質があります。
なお、主成分であるカルシウムとミネラルの割合は、
- カルシウム:34~40%
- マグネシウム:2~5%
と言われています。このバランスは、従来のカルシウム剤として使われてきた牡蠣殻のマグネシウム量と比べると10倍以上と言われており、足りないミネラルを補給するにも優れていると考えられます。
ミネラルの種類においては、カルシウムやマグネシウムだけでなく、亜鉛、セレン、銅、マンガンといった必須ミネラルも含まれており、トータルで40種類ものミネラルが構成されています。
サンゴカルシウムは、それだけでもミネラルバランスの取れた素材と言われています。とはいっても、使われている素材の量が少ないと、あまり意味はありません。気休め程度に入っているより、ミネラルをしっかり摂りたい方は、サンゴカルシウムメインのサプリメントが良いでしょう。
なぜ、水素が吸蔵・吸着する?!
サンゴカルシウムに、なぜ水素が吸着・吸蔵するのかも知っておきましょう。
基本的な生成方法としては、サンゴカルシウム(吸着・吸蔵させたい素材)を密閉空間に用意します。その密閉空間に水素を充満させ、高温にし、焼成させることで水素が吸着・吸蔵します。
多孔質な素材であれば、水素は吸着・吸蔵するため、サンゴカルシウムだけでなく、牡蠣殻や風化貝なども水素が吸着します。しかし、サンゴカルシウムの性質が一番だと言われています。
それは、ひとつひとつの孔が細かく、より多くの水素を保持できるといわれているのと、イオン化しやすい性質にあります。水素も高温状態では、イオン化するため、相乗効果により、最良の状態が出来上がるのです。
もちろん、どの温度でどれくらいの水素が吸着・吸蔵するかは、異なります。そのため、水素の発生量や発生時間に差が出てきます。
原材料としては、サンゴカルシウム(焼成サンゴカルシウムや水素吸蔵サンゴカルシウム等ちょっとした違いはある)としてのみ書かれているため、違いをどのように知るかが、ユーザーにとっては課題なのです。
水素がたくさん発生するサンゴカルシウムを見分けるには?!
サンゴカルシウムは、水素が発生しようがしまいが、素晴らしい素材であるということは解ります。
どうしても水素を基準に考えると、サンゴカルシウムという素材は、水素発生量の多さで価値を考えがちです。サンゴカルシウムは、空気にとして扱われがちです。
しかし、サンゴカルシウムも重要な素材だと認識しましょう。ミネラル不足の生活には、サンゴカルシウムが力強い味方になってくれます。
サンゴカルシウムが素晴らしいものだと再認識したところで、それでもやはり、水素が吸蔵できるなら、水素量にもこだわりたいものですね。
ただ単にミネラルを摂取したいならば、水素量を気にしないというのもひとつの考えですが、少ないより、多い方が断然いいのです。
気になるのは、水素発生量の多いサンゴカルシウム素材の見つけ方ですね。
サンゴカルシウムの原材料メーカーは、国内にいくつかありますが、それぞれ水素発生量は異なります。どのメーカー様も自分の商品には自信があるため、自分が一番と言います(当然だとは思いますが……)。
発表しているデータも、自社のものが有利に働くような見せ方をしているところも多いでしょう。
実際に、原材料メーカーのサンゴカルシウム原末を集め、オープンな実験をしたわけではありませんし、もしやろうものなら、業界そのものを敵に回す可能性も出てきます。怖くてできません(笑)
じゃあ、どうしたらいいか。
繋がりの強く、信頼できるところからの情報を得て、「これ!」というものを使い続けるのが一番です。
水素マガジンとしては、サンゴカルシウムといったら、大変お世話になっている(一社)日本水素推進機構様のものをおすすめします。
あまり表には出せませんが、様々なデータを保有しており、見せていただけているというのも裏付けています。
その中でも、一番と言っても過言ではないのは、うるおい水素です。ひとつのカプセルに鬼のように詰め込まれたうるおい水素は、水素とミネラルを摂取するサプリの中ではピカイチです。
まとめ
サンゴカルシウムについての魅力をまとめました。水素を摂取するための素材となると、どうしても水素発生量に焦点があたり、サンゴカルシウムは無視されがちです。
サンゴカルシウムは、カルシウムとマグネシウムのバランスがとてもよく、約40種類ものミネラルからなると言われています。つまり、普段の食事では得られないような微量ミネラルも気軽に摂取できる可能性があるのです。
もし、ミネラル不足に悩まされるのであれば、サンゴカルシウム産の水素サプリメントを中心に摂ってみると良いでしょう。