水素サプリ業界の老舗、アッチェ(ACCHE)より、新しい水素サプリが発売されました。今までは、シルバー、ゴールドと多くの会員に愛され、新しくプラチナの名を冠した期待できるサプリメントが発売されました。
とはいえアッチェは、ネットワークビジネスの会社であるため、市販品でも通販でも購入することはできず、会員から直接買うか、自分自身が紹介者を探し会員になるしかありません。水素マガジンは、アッチェの会員ではありませんので、別ルートからでの入手となります。
記事にすることや実験することが増えてくると、商品提供をしてくださる方もおり、とてもありがたく思います。
数多い水素サプリの中で、どれが一番良いのか。本当に水素は発生するのか。気になる方も多いようです。よく分からず使って、プラセーボ効果でその気になるより、実際に生理学的作用から良いことが起こるほうが、将来的にプラスになります。
さて話を戻しますが、ネットワークビジネスの流通形態を採用しているアッチェの商品は、基本的に原材料にお金をかけることができるため、市販品より良いものというのは理屈上わかります。しかし、実験してみることで見えてくることもあります。今回は、「スイソプラチナ」が実際のところどれくらいの水素が発生するのか調べてみました。さらに、疑問に感じたことはアッチェのカスタマーサービスに電話することで見えてくるものもありました。
隠された不思議を暴露していきます。
おさらい。アッチェとスイソプラチナについて
株式会社アッチェとスイソプラチナについて、基本的な情報をまとめていきます。
株式会社アッチェのビジネスモデルと流通形態
株式会社アッチェは、2006年11月設立と10年以上続くMLM(連鎖販売取引)を採用している会社です。MLMやネットワークビジネスは、俗に言うマルチ商法とも言われ、トラブルの多い業界と言えます。
なぜ、トラブルが多いか。消費者がそのままビジネスを行うように設計されているため、気軽に稼げるようなイメージで伝える会員がいるため、「楽して儲けられる」と勘違いした方が、被害者意識をもってしまう。
口コミを主としたモデルのため、参加するユーザーの質によって決まり、実は難しいビジネスモデルとも言われているのです。
念のため、水素マガジンではネットワークビジネスを推奨しておりません。もし、参入される方は自己責任でお願いします。
水素商材のアッチェ!10年以上前から研究・開発
2006年創業の株式会社アッチェは、水素業界でも老舗ともいえるメーカーです。10年以上蓄積したノウハウやデータがあり、それを元に改良を重ねて、ユーザーに喜ばれる水素商品を開発しています。
そのため、新しく業界に参入したメーカーやOEMより信頼できる会社と言えそうです。しかし、水素という商材は取り扱いや生産が難しく、繊細に扱わない限り、まったく水素が発生しない商品ができあがってしまうのです。
サプリメントの多くは特許取得製法!だが品質を担保するものではない
メーカーとして特有の製品を作る場合、基本的に製法の特許を取ります。今回発売するスイソプラチナも特許を取得しており、しっかりと明記されています。
特許を取得したからといって、品質が担保されているわけではありません。効果の高い製法で作ったため、それをライバル企業に真似されるのを防止するためだと考えられます。
「特許製法だから安心」という言葉に騙されずに、作られたものがどれだけ水素を発生させるのかあらためて知る必要があります。
スイソプラチナの価格や内容、気になるコスパは?!
では、株式会社アッチェのスイソプラチナについて、おさらいしておきましょう。
- コンセプト:水素の新たな可能性
- 会員価格:16,000円(税抜)
- 水素量:3ppm→180ppm(長岡技術科学大学のガスクロ測定値)
- 原材料:水素担持サンゴカルシウムKK(製法特許取得原材料)、HPMC
- 内容量:58.8g(1カプセルあたり490mg×120カプセル)
長岡技術科学大学にて、ガスクロマトグラフィー法で測定したところ、180ppmという数字だったことに驚きです。逆に、3ppmしか出なかった今までのサプリメントはなに? 表面的な数字には驚きなのですが、このような数字は何かしらトリックが隠されている可能性があるため、カスタマーサービスに確認する方が良さそうな事案です。
1カプセルあたり490mgは、多くのサプリメントで採用されている大きさと言えます。これを1日4粒の目安なため、朝夜2粒ずつという使い方が良さそうです。
水素サプリの価格としては、やや高めと言えるでしょう。1ヶ月で消費する設計を考えると16,000円は負担が大きいように感じます。1粒あたりの単価を考えると133円(税抜)になるため、コスパは高いように感じます。
とはいえ、金額はその人の感覚や所得によるため、高額所得者なら十分使うと考えられます。
スイソプラチナの実験環境について
アッチェの公式発表にもある、水素量180ppmという数字は、ガスクロマトグラフィーで測定した内容です。しかし、現在水素マガジンでは、ガスクロマトグラフィー法での測定はできないため、別の形になります。
以下の実験環境で、水素量180ppmを推測していく必要があります。
- 酸化還元電位の測定
- 溶存水素濃度測定
- 溶存水素濃度判定試薬MiZ(ミズ)を活用した測定
- ヨード液を使用した酸化還元実験
水素マガジンでもよく活用する測定法です。一つだけでなく、複数の切り口から行うことで、見えてくる内容が広がるはずです。
- 対比測定:スイソプラチナとスイソピュアゴールドを4粒ずつ(1日分)
- 溶解液:純水100cc
- 実験方法:上記2つをよく撹拌し15分後より測定開始
- 測定液:粉末が触れないように上澄み液を測定
- 室温・気圧:未測定。常温常圧環境
スイソプラチナ(今回発売された新商品)とスイソピュアゴールド(以前から販売されている水素サプリ)を4粒ずつ使用。カプセルの中身を取り出し、水素サプリの粉をパラピン上にまとめる。
100ccの水に、水素サプリを投入し、十分に撹拌します。全体が混ざってから15分、30分、1時間置き、水素が溶け込んでいるであろう水だけを抽出し、測定機器を入れて測っていく方法です。
酸化還元電位の測定
酸化還元電位の値を見ることで、水と反応したサプリメント粉末から水素が発生しているかがわかります。発生している場合、酸化還元電位はマイナスの値を指します。なお、水素のみが下げる値は、-420mVです。これ以上下がる場合は、水素以外の物質が下げているということになります。
とはいえ、理論値の-420mVまで下がらないことが多いです。-300mVまで下がってれば十分だと言えるでしょう。
溶存水素濃度測定器を使用した測定
溶存水素濃度を測定することで、水素サプリメントから水素が実際に発生しているかを調べることができます。水と反応して水素ガスを発生する設計をしているため、水の中に投入すると発生した水素が溶け込みます。
飽和状態は1.6ppmと言われており、しっかりと水素が発生する水素サプリの場合、飽和状態に近づいていきます。溶存水素濃度の値が上がらないということは、発生しても水に溶けず、すぐさま抜けてしまう。もしくは、水素発生量が少ないということです。
メーカーが行っている測定実験は、ガスクロマトグラフィーであるため、水素ガスが発生してるのであれば、こちらの値が十分に上がると考えられます。
溶存水素濃度判定試薬MiZ(ミズ)での実験
溶存水素濃度測定器は、曖昧なところがあるため、正確な数値は出ないと言われています(噂によると酸化還元電位の値から算出しているため)。しかし、溶存水素濃度判定試薬MiZ(ミズ)は、1滴で0.1ppmの水素を消費する設計です。
実際に溶け込んでいる水素を消費するため、より正確だと言われています。
ヨード液を使用した実験
水素は還元作用が強いと言われています。逆にヨード液は強い酸性の薬品です。水素水にヨード液を入れ、混ぜることで茶色から透明に変化します。透明に変化すれば、還元されたという事実から、水素が消費されたことが成立します。
透明になった液体に、さらにヨード液を入れることで、水素が残っているのかがわかります。
スイソプラチナへの疑問
スイソプラチナに関する疑問はいくつか出てきます。独自に水素加工をしたとはいえ、なぜスイソプラチナのサンゴカルシウムは、グレーがかっているのか。スイソピュアゴールドの粉末と比較してみるとわかりますが、明らかに黒いです。
サンゴカルシウムは基本的に白い原材料であることが多いため、特許製法が黒くしているのか。というような疑問が出てきます。
また、ガスクロマトグラフィー法にて測定した値は、どのような環境で行ったものなのか気になります。これらはカスタマーサービスに聞くしか方法がないため、アッチェに問い合わせてみました。
なぜ?!こんなにもパウダーは黒い
アッチェのカスタマーサービスに電話したところ、堀さんという女性の方が出られました。いくつかこちらの疑問を投げかけた時に、上司への確認をするわけでもなく、本人の言葉で説明されていたため、勉強されているなと感じました。
で、なぜ黒いのかを聞いたところ、以下のような回答が得られました。
しかし、以前別の原材料メーカーに問い合わせたところ、サンゴカルシウムは2度焼成するポピュラーということ。つまり、2度焼成したからといって黒くなるわけではないらしい。また、硫黄のような匂いがするのは、焼きすぎているからです。
黒くなる原因があるとしたら、焼成する時の温度。もしくは、ススが発生するような何かと一緒に焼成しているか。このあたりが考えられます。
アッチェが公表している数字の秘密とカラクリ
合わせて、公表している数字に関しても聞いてみました。すると、親切にも以下のような回答が得られました。
これには、驚きです!
15mlというのは、研究機関で検査に使われる液体量であるため、問題ありません。しかし、それに溶かす粉末量が3gは、相当な量です。粉末がしっかりと溶け切らない可能性もありますね。
参考までに、約3gを純水15mlに溶かしてみました。ほぼ、ヘドロ状態ですね。焼かれた時の硫黄の匂いはパウダーからは香りませんでしたが、水に溶かすと硫黄臭くなるようです。
指でとってみたところ、とてもドロっとしており、砂場で遊んだ頃を思い出しました。
1日の使用目安量(4粒分)や2回に分けて使用する想定をして、2粒にするなど実験環境の工夫も考えられなかったのでしょうか。
このことを受け、今回行った測定実験は2パターンです。
・15mlの純水に3g相当(6粒)溶かし測定
こちらでどれくらいの差が出るのか。以下、実験レポートですのでご確認ください。
【実験1】スイソプラチナ4粒を純水100mに溶かす
水素発生の測定実験について、レポートいたします。
スイソプラチナだけの測定実験ではなく、同じくアッチェが生み出したスイソピュアゴールドも同様の分量で比較測定もしていきます。
先に断っておきますが、スイソピュアゴールドは、開封してから1年弱経過しているため、期待できる数字ではないと思っておいてください。しかし、比較することでどれくらいの差があるのか。ガスクロ測定で算出された以前の製法の60倍もの値になるのか。
写真では、途中経過の数値ですのでご了承ください。
ひとまず、撹拌後30分程度経過した状態の数字をまとめました。
▼【スイソピュアゴールド】※撹拌後30分後の数値
・溶存水素計:169ppb
・酸化還元電位:-190mV
▼【スイソプラチナ】※撹拌後30分後の数値
・溶存水素計:224ppb
・酸化還元電位:-200mV
サプリメントの設計上、時間経過とともに徐々に上がっていくものや水と反応したらすぐに数値が上がるものなどたくさんあります。
上位の値は測定機器を投入し、上昇した数値の上限値を出しています。次に、撹拌後60分経過した後の値です。
・溶存水素計:173ppb
・酸化還元電位:-192mV
▼【スイソプラチナ】※撹拌後60分後の数値
・溶存水素計:235ppb
・酸化還元電位:-204mV
60分後もそれほど上昇しておらず、サプリメントの設計としては、かなり時間経過した後に発生させるものなのかもしれません。
次に、カスタマーサービスの堀さんに伺った分量での測定実験です。
【実験2】カスタマーサービス堀さんから聞いた分量(6粒に15mlの純水)での実験
15mlの純水にスイソプラチナを3g。一粒あたり490mgということなので、6粒(2.96g)になりますが、近い環境で行ってみました。
スイソプラチナは、撹拌後60分まではそれほど数値が変わらないということで、撹拌後15分程度置いた形で測定しました。
▼【スイソプラチナ】※撹拌後15分後の数値
・溶存水素計:330ppb
・酸化還元電位:-234mV
分量を増やしたところ、数値の上昇は見られましたが、思った以上に上がらず残念な結果だと言わざるを得ません。
【実験3】ヨード液や溶存水素測定試薬MiZ(ミズ)を用いた測定
溶存水素計やORPメーターは、水素以外の物質にも反応する可能性があります。それが証拠に、ORPメーターで測定すると、-420mV(水素単体で下がる限界値)を下回ることがあります。これは、水素以外の物質による影響を受けているためです。
ヨード液や溶存水素測定試薬を使用すると、水素と反応し、消費されるため色に変化が起こります。実際に水素が入っているかがわかります。
【ヨード液】
ペットボトルにスイソプラチナが発生した水素をたっぷり含んだ液体に、ヨード液を入れて振ってみました。すると、あら不思議透明な液体に早変わり。それに、もう一度ヨード液を入れて振ると、茶色のままでした。
つまり、1回目のヨード液で水素が消費されたと言えます。
【溶存水素測定試薬MiZ】
専用の器にスイソプラチナを撹拌し、粉末が沈んだ状態の上澄み液を入れ、溶存水素測定試薬MiZで測定したところ2滴で色が消えなくなりました。
つまり、100~200ppbの水素が溶存していたということになります。
水素マガジンの考察とスイソプラチナへの評価
スイソプラチナを用いた実験を行いました。簡易的な実験であるため、それほど細かいところはわかりません。しかし、それでも見えてくることはあります。
例えば、スイソプラチナが発生した水素はガスであり、これほどまでに純水に溶け出さないのだろうか。逆に、そもそも水素があまり出ない商品に仕上がってしまったのだろうか。
水素ガスではなく、実はマイナス水素イオンが発生しているため、測定器が反応しなかったのか。しかし、水素が消費されたかを見ると、MiZ2滴で、水素がなくなってしまったというのを見ると、考えにくいです。
多くの企業が、水素の発生量にこだわっています。アッチェのスイソプラチナの場合、24時間で180ppmというガス発生量。しかし、重要なのは人体にどれだけ取り込まれたか……。ではないでしょうか。
水素が人体(生体)にどういった反応を示すかは、人それぞれ違うし、水素マガジンで語る内容ではありません。医療関係者や研究機関が実験し、発表していく内容です。
しかし、こう考えたらどうでしょうか。
人体の60%以上は水でできています。水に溶け込まない水素が、どうやって細胞やそれ以外の組織に届いていくのでしょうか。人体の中で水素が発生してもそれらが消費されずに抜け出してしまう可能性もあります。
そう考えるのであれば、今回行った実験で溶存水素計や溶存水素試薬MiZで指し示した値が高いほうが良いようにも感じます。
特に今回の様なネットワークビジネス(会員ビジネスモデル)の場合、会員が満足するような商品を出せば、事は足ります。水素量が少なくても、アッチェのサプリが好きだから使いたいという人もいるはずです。
水素の品質にこだわる方は、自分自身の眼や知識を養い、取捨選択をできるようになっていただきたいです。
今後の展望
今後の展望として、本当にガスクロ測定において180ppmもの量が発生したのかが気になります。将来的にはガスクロでの測定ができればよいのですが、今後の努力次第でもあります。
もしくは、研究機関からの情報を入手していく必要があります。それらは、今後の展望といたします。また、24時間のどの時間が一番水素が発生するのかも、分かり次第お届けします。
まとめ
今回、アッチェが新しい水素サプリメントを発売したということで実現したこの企画です。水素サプリの測定実験は、会社の公式発表だけでは見えてこない部分が解ってきます。
水素サプリは、粗悪品から優秀なものまで様々です。少しでも使用者にとってプラスになるように、これからもレポートしていきます。