水素の試薬やテスターで濃度を確認!数字のトリックには注意すべき
水素水や水素サプリメント、水素バス、最近では水素吸引器など、水素を体内に入れる方法は増えてきています。何が一番効果があるのかは気になるところです。効果を求めるのはもちろんですが、実際のところ「水素は入っているの?」という疑問を抱く人のほうが最近では多いです。よく聞いた話ですが、世に出ている水素水の多くは、天然水に水素を充填させていくため、製造時がマックスの状態でそこからどんどん抜けていってしまうと言われています。私達が手に取る頃には、水素の量が減ってしまい、ボトルに表示されている濃度の水素量とは違う状況が生まれます。
水素が入っているならばいいけれど、商品によっては水素が抜けきっていまい濃度がゼロという状況も起こりえます。そんな状況がまかり通るのが水素業界だから、消費者も徐々に賢くなり水素に関して疑っている人も出てきます。中には、水素が入っているかを試薬やテスターなど使用して確認する人も中にはいます。確かに水素濃度を測定する方法のひとつであるため、水素が残っているか発生しているかはわかりますが、試薬やテスターも万能ではないため意識しておく必要があります。
水素を測る試薬やテスターにも得意不得意はある
前提として知っておく必要があることですが、水素を測る試薬やテスターにも得意不得意はあります。水素水に反応しやすいアイテムもあれば、水素サプリメントのように発生する水素に対して反応する測定器もあります。また、水の中に完全に溶け込んでイオン化している水素には反応しないものもあります。
同じ試薬を使い様々なものを測り、Aという水素水は入っているけれど、Bという水素サプリメントは入っていない。というような状況が起こりえるのです。企業様自身が、ご自分の製品に関して水素濃度を測定する実験を行っている場合がございます。公平な状況下の中で実験を行っているならいいですが、売上を考える企業様からしたら自分の会社に有利な情報を開示している可能性もあります。公平な測定を行う第三者機関にお願いしているならば信頼できますが、企業様が出している情報を完全に鵜呑みにするのも疑問が残ります。もちろん、個人が行っている実験も同様です。
水素を測る試薬やテスターの特性を知っておけば迷うこともなくなるので、ちゃんとした情報を得ることが大事ですね。
次に代表的な試薬を紹介します。
MiZ:色でわかる溶存水素濃度判定試薬
水の中に溶解している水素の濃度を測定する試薬です。メチレンブルー染料を使用しており、溶存水素を色で確認できます。水の中に水素が入っていなければ、液体は青色に。水素と反応すると透明になります。つまり、水素水にMiZを滴下し混ぜ合わせることで測定できるのです。
測り方は、1滴で0.1ppm。2滴で0.2ppm。10滴で1.0ppmという濃度です。水素水のパッケージに書かれている量が本当かどうかわかります。1.2ppm入っている場合は、12滴分で透明になるということです。水の中では、0.3ppmないと水素水としては効果が薄いと言われています。
溶存水素を目視で確認できる。
水素が入っていなければ、水は青くなる。入っていたら透明に。白くなる。1滴で0.1ppm測れる。2滴で0.2ppm。10滴で1.0ppm
水の中では、0.3ppmないと意味がないと言われており、水素水のパッケージを開けた瞬間に測定するとより近い数字が測定できます。しかし、未開封だったとしても水素水の製造からの経過時間や保存状態によって変わってくるので、そこまでこだわった測定ができるといいですね。
MiZは水素水を測ることは強いですが、水素サプリメント(水素パウダー)や自然界の力によって溶け込んでいる水素には反応しないこともあるので、MiZを使用した測定は、水素水だけを信じるようにするといいです。
ポータブル溶存水素計:数字でわかる溶存水素濃度
ポータブル溶存水素計では水素水の中に入っている水素濃度を判定する測定器です。つまり、水にどけだけ水素が入っているため数値で出してくれるのでとても重宝します。一般的な水素の製造メーカーは、こちらの方法を活用して水素水の量を測定しているそうです。
こちらのポータブル溶存水素計ですが、反応するのは水素水だけで、サプリメントではものによっては反応しないものもあるみたいです。ただし、中には水と反応して水素を出し続ける原材料にはしっかりと反応します。前述したMiZと一緒に計測すると信頼性も増す結果となるでしょう。
計測した時に表示される桁数は4桁目までで、単位はppbです。写真では、837という数字を指しているので、837ppb。ppmに単位を直すと、0.837ppmということです。
参考までに、水の中に溶け込む水素の濃度は、常温・常圧において1.6ppmが水素飽和濃度です。それ以上に高い数値が表示されている水素水は高い圧力をかけています。密封された状態では圧がかかった状態ですが開封するともとに戻ってしまうため、あまり効果がないとも言われています。
ORP METER:酸化還元電位測定器
水素が水の中に入っているかの測定方法として、ORP METERを使用し、酸化還元電位を調べるという方法もあります。水素単体だけで見た時に、-420mVがMAXとされています。もし、それ以上に低い酸化還元電位の数値を見た場合は、水素以外の成分がORP METERで反応していると考えられます。
酸化還元電位の値でなぜ水素が入っているのか予測できるのかというと、水道水や一般的なミネラルウォーターの酸化還元電位は、プラスに働きます。プラスであれば、水が酸化しているということ。マイナスならアルカリ性に触れているということ。アルカリイオン水は、-100mV~+100mVです。水素水やアルカリ還元水は、-200mV~-600mVまで数値を指します。
ORP METERで液体を測定した時に酸化還元電位の数値を見ることで、それが水素水としての機能が果たされているかわかります。市販品の水素水を購入し、酸化還元電位の値がマイナスを指していても、数値が-200mVであれば十分水素が働いていないとも考えられます。
参考までに、水道水やミネラルウォーター、水素水などの酸化還元電位の値を一覧化します。
- 水道水:+400mV~+600mV(地域によっては、+700mVを超えるものもあります)
- ミネラルウォーター・・・・+250mV~+350mV
- アルカリイオン水・・・・・-100mV~+100mV
- 水素水・・・・・・・・・・-200mV~-420mV
- アルカリ還元水・・・・・・-200mV~-600mV
水道水の場合は、田舎でも高いプラスの酸化還元電位の値であることもあります。これは、浄化槽の問題らしくしっかりとお手入れされているところは問題ないです。そのため、都会だからといって酸化還元電位が高いというわけではないです。とはいっても、一般的なミネラルウォーターより酸化還元電位が高いことは変わりありません。
酸化還元電位は、水素が働いているかわかるだけで、水素の濃度まではわかりません。その為、MiZやポータブル溶存水素計と同時に使用し、水素の働きや濃度を測ることで、水素水や水に溶かした水素サプリメントがどの程度なのかわかります。
水素ガス測定器:ガスクロマトグラフィー法
水素を体内に取り込む方法として、水素吸入という水素ガスを鼻から直接吸い込むという方法があります。水素マガジンでも何回か記事に取り上げている『ダブル水素ボトル』などの水素吸入機で行う方法ですが、電気分解や熱処理で行う水素生成したものを測定する場合、水の中に溶け込んでいるわけではないので、気体のまま濃度を測る必要が出てきます。測定方法として一番最適なのは、水素ガス測定器を使用したガスクロマトグラフィー法です。
水素吸入器にて生成した水素を、鼻腔カニューレやチューブなどを利用し気体の水素を伝わらせていきます。鼻腔カニューレやチューブなどが、水素を通してしまうなら適切に測定はできません。管を伝わってきた水素ガスが、出口でどれくらいの濃度の水素ガスが出ているのかを測定します。
水素サプリメントなども水と反応して、水素ガスを発生させるならばガスクロマトグラフィー法を利用すれば適切な濃度が測れるはずです。
イソジン(うがい薬):家庭でもできる水素水溶存確認
市販の医薬品であるイソジンを使用することで、気軽に水素が含有しているか否かがわかります。イソジンは、酸性の液体です。イソジン原液に水素水を入れることで、反応を見ることができます。透明になれば、水素水の中に入っている水素が使用されて、透明に傾きます。水素が入っていない場合は、イソジンの色のままなので茶色という結果になります。
これは酸化したものが還元できるかどうかを目視にてわかる方法で、水素水と書かれているものや水素サプリメントと書かれているものの働きを簡単にチェックすることができます。
NAD検査:水素において一番信頼できる検査方法
各種研究機関で保有している機械を使用することでわかります。「エヌディーエー」や「ナド」と言われることが多く、水素原子がどのように伝達されているのかを調べることができます。水素原子そのものの動きを見ることができるので、どれくらいの量がどのように動いているか。例えば、水素水からどのように水素が移動しているかなども見えてしまうため、一番信頼できる検査法と言えます。
しかし、NAD検査はとても高額のため商品化されている水素関連商品において、取り入れられていない場合があります。もし、NADを利用した検査結果が発表されているならば、信頼できるものと考えていいでしょう。
まとめ……含有水素量は検査法で数字にて確認するのが一番
今回は、水素商品における水素の測定方法をまとめました。ひとつの測定方法だけでなく、多面的な測定を行うことで内容はより信頼できます。
ひとつの測定方法だけで水素濃度を検査しているところがあります。しかし、試薬や検査法によっては、得意不得意というのがあり、それが語られていない場合もあります。水素水には反応しやすいけれど、水素サプリメントには反応しにくいなどあります。また、最近流行している水素ガスの吸引では、ガスクロマトグラフィー法を利用することが一番とされています。水素サプリメントにおいても、どれくらいの水素量が発生しているか測定できれば、そのデータは強力です。
検査法によっては、専門機関で行うことではじめてわかることもあります。簡易的な検査では、溶存水素の値と酸化還元電位を同時に調べることで信頼性が増します。しかし、特定の商品を検査したとしても保存状態や製造からの年月によって変わってきます。100%信頼するのではなく、ある程度の参考に留めておくことが大事です。
水素マガジンでは、基本的にMiZとポータブル溶存水素計、そしてORP METERの三種類を利用して測定したものを掲載していきます。世の中で語られている水素の真実が少しでもわかるようになれば幸いです。